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日常的酒場日記

kanmei44.exblog.jp

新店続々

先日友人が転送してくれた田中優さんの講演会の模様は今の状況を大変分かりやすく話してくれていてとても興味深いものだった
http://www.ustream.tv/recorded/13568435/highlight/161757
この講演の中で田中さんも言っていたけれど「全ての国民が喪に服す期間はもう過ぎている。被災を間逃れた自分達は今まで通りの日常に戻るべき。被災の現実を受け止めながらとにかく日常に戻ることが大事」と語られてた。自分も本当にそう思う。
それなのにお坊ちゃん都知事は「桜の下で酒なんて呑んでる場合じゃない」なんてほざいて上野の桜祭りは中止になった。経済効果的には約200億の損害らしい。その売り上げの5%でも被災地に送れたらと思うと本当に腹が立つ。
幸いにして被災を間逃れた自分達にまず出来る事は自分達が住んでいる街の元気を取り戻す事だと思う。街が動き始めて、元気を取り戻さなきゃ支援する力だって湧いて来ない。書は捨てなくていいけど街に出よう(ネタ古る過ぎ)。ちゃんと遊んで、ちゃんと出来る範囲で寄付しよう。長期化するだろうこの問題は今無理をする事より、この事実とこれから長きに渡って付き合っていく覚悟を決める事の方が大事だと思う。

そんな事で(強引ですんません)更新遅れてた都合上相変わらず古いネタからはじめるのは気が引けるんだけど周りで新たに誕生したお店の紹介を先にしていきたいと思う。お薦めな店ばかりなんで興味持ってもらえたらみんなどんどん行ってあげて下さい!

以前青山「圓(まる)」の森さんが気になるって連れて行ってもらった「鼎(かなえ)」って店が六本木芋洗い坂にあって。ここはメニューがなくて主とのやり取りでその日の料理が決まるという店なんだけど。良い素材をふんだんに使って美味しい物が贅沢に出てくる店で(どんなに贅沢かは後日)、カウンターで森さんと飲み食いしてあーだこーだ言っているうちに店主で板長の石井さんともすっかり意気投合してしまい。それ以来ちょくちょくお店の相談って連絡があったりしてた。
そんな石井さんが芋洗い坂下に良い物件が出て安くて美味い鮨屋をやりたいと突然電話が掛かってきたのは去年の11月ぐらいだったかな。連れてってもらった物件はなんとついこないだ田中さんとこの「アヤノズバー」を作ったビルの1階路面。つくづく世間は狭く街とカウンターと人はやっぱり繋がってると思った。
夜は高くて中々行けない「鼎」だけど昼は行列の出来る店。毎日石井さんが築地に行って仕入れてくる極上ネタが昼にはランチでも惜しげもなく使われる。みんな夜の役得で昼が超お得な事よく知ってる。そんな今までの経験で培ってきた独自ルートでとにかく美味い素材を安く集めて客に還元する&「鼎」で仕入れた採算度外視な素材まで惜しげもなく出てきちゃう。芋洗い坂の坂中と坂下。スープの冷めない距離関係だから出来る寿司屋「貝政」が1月半ばに目出度くオープンした。
石井さんが赤坂の某繁盛鮨店から一本釣りしてきた元気な大将がカウンターで賑やかに出迎えてくれる。
珍味や煮付け、焼き物食べて、結構呑んでしっかり握ってもらっても一人1万円を超えた事が無い。大体つまんで呑んで食べて5,6千円で済んでしまう懐にやさしく、お腹に幸せな店。行列の出来るネタがお化けみたいにでかいだけの店や24時間営業のチェーン店と変わらぬ値段で真っ当なネタが食べれる。
ちゃんと仕事した諭吉が数枚飛んでく江戸前寿司とは違うけど気軽な寿司屋としての使い勝手は◎だと思う。
最近はすっかり軽く「貝政」→「アヤノズバー」が定番になってしまった。
店はこんな感じ
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白木でさっぱり清潔な感じ かな
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すし 貝政 六本木5-9-14第7ビレッジビル1階 03-5413-0666 

先日ブログで書いたM&Yバーキスリング初代店長岩本さんの「BAR GAN」がオープンするずっと前の去年の年末実はキスリング2代目店長だった自分と同じ年&浅草っ子な植木氏が月島に自分のバーを開店していたのです(紹介遅れてすんません)。
店の名前は「BAR 京や」。美人な奥様と二人で頑張ってる。
植木氏は宇都宮「パイプのけむり」出身で先輩格が保志さんに当たる。その後毛利門下に入り銀座マキシムや大泉さんが移られた後のコレヒオを任されるなんて苦労をした後、毛利バーを経てキスリング店長となった。
しっかりとコクのあるカクテルを作る腕はしっかり毛利さん譲り。そして、うちら酒場好きに受けるネタがここの奥がモツ煮こみの名店「元気」で、なんと大家も「元気」。で、早い時間なら(元気は6時半閉店)植木さんとこでハイボール呑みながら「元気」のモツ煮込みを出前してもらうなんて事が出来ちゃう。界隈にまだまだ気の利いたこの手のバーが無い中で貴重な存在。界隈に溶け込む和風でオープンな作りもグッド。
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かねます帰りには是非ここの美味いカクテルで締めくくりたいもんです。
BAR 京や 月島3-8-5 電話03-3533-1030 植木健二


恵比寿、中目黒界隈で色々と印象深い店を作ってきた石橋さんの店で最初に河合さんを見かけたのは確か恵比寿「南湯」って会員制の居酒屋だったと思う(建て壊しの決まった木造2階建ての下宿屋を一棟借りて真ん中に吹きぬけ作ったりやりたい放題して作った店だった)。その後、南湯の解体で中目黒ガード下にこれまたケッタイな「村上製作所」を開けて以来河合さんはずっとそこの大将を勤め上げてやっぱりそこが立ち退きになった後今度は祐天寺の外れに作った「鴨丸」に移って、いつの間にかその箱が「豆菌種」って発酵食屋(このレポートも後日)に変わった頃石橋さんの会社「イイコ」を退社したって聞いた。
そして去年の年末、本当に唐突に恵比寿で店出しますって案内が届いた。店の名前は「孫エ門」。
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やってる事は懐かしき村上製作所を踏襲したかゆいところに手が届く和食。
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製作所譲りな三品突き出し
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ラストオーダー23:30で真っ当な和食で酒が呑める店が出来てうれしい限り。日曜だけ休みらしい。
場所はヤザワミートがやってる和牛バーガーの行列店(何故?って思うけど)「ブラッカウズ」のはす向かい路地入ったとこ。おタキさんのダイネバーからもすぐ。
http://ameblo.jp/e-e-co/entry-10723651651.html

池袋で大正時代からの歴史を持つ酒屋「折原商店」。日本酒を和酒と称しシンガポールにオープンさせた日本酒のセレクトショップが好評で日本でもしっかり日本酒を伝えていく店を作りたいとの相談が昨年11月ぐらいに先輩を通じて入ってきた。1号店目の場所は深川不動尊参道。公私混同的に好きな世界だったもんで本当に色々口出しさせてもらっちゃいました。まずは日本酒美味しく呑ませる酒場らしい酒場とは的にメンバー連れての酒場ツアー(お代向こう持ち)。そして、オペレーションのことやら、食器、グラス、ユニフォーム等々、、、すみません本当に好き勝手言わせていただきました。で本業のハコの方はと言うと10坪程のフロアは酒にゆかりの深い杉材で作る事に。床や天板には長年使い込まれた足場板を用いた。実はこれも杉板。家具も全部杉材。そして建物外壁にぶら下げた酒屋の象徴も当然杉玉(デカイ)。
元々樽酒のあのすがすがしい香りも杉樽から溶け出した木香といわれる精油の香り。とにかく日本酒と杉の関係がこんなに深いとはと改めて勉強した次第。なので杉まみれ(花粉無し)な店となりました。
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店頭には折原商店の大番頭高田常務考案の駄菓子コーナー。
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セッティングし始めたとたんいままでなんとなく怪訝な目で傍観してた近所のジジババが「またやるの?」と集まってきた。なんと元々ここは今のビルになる前ばあちゃんが駄菓子屋をやってたらしい。偶然とは言い切れない必然的不思議なつながりを感じて、きっとこの店繁盛するなと勝手に思ってしまった。
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そしてオープンして一月半。すっかり界隈に溶け込んで地域密着型&観光名所の酒屋として朝からダラダラと繁盛してるみたいで嬉しい限り。
いまやカリスマ呑んベイとなりつつあるコニコニ師匠もブログ「東京自由人日記」で紹介してくれました。
http://cafegent.exblog.jp/15064464/
目指すは伊勢おかげ横丁三宅商店(笑)。
酒処折原商店HPはこちら http://oriharashoten.jp/

自分が兄貴と敬愛してやまないケンさん(本人は嫌がりますが 笑)。
イベント的におタキさんのダイネバーや伊藤ちゃんのリポバーで料理出したりしてさすらいの酒場料理人なんて言われてたけど、それが高じてついにダイネバーで「日曜酒場」を開店させてしまった。どうやらカウンターの内側から垣間見る世界の魅力を知ってしまったらしいっす。いつまで続くかは未定だけど暫くは日曜のダイネバーは研さんの「日曜酒場」(詳しくはkenさんのミクシー日記に情報が載ります)。毎回テーマの違う魅力的な肴が禁断の日曜深夜酒を誘うのであります。
ダイネバーの情報はこちら http://r.tabelog.com/tokyo/A1303/A130302/13093240/
そして、いつからそんなに働き者になったのだろうと少し心配になってしまうのだけど月曜から土曜は神宮前にひっそりオープンした蕎麦屋を手伝ってカウンターに入っているのです。そのお店は「蕎 ぎん清」と言います。なんと今は懐かしき西麻布「ル・クラブ」のバーテンダーさんだった銀次さんがご夫婦で始めた店であります。脱バーテンダー料理人と言えば「さだ吉」のバーラジオOB三浦さんを思い出しますが、そのお蕎麦版といったところでしょうか。熊野神社脇の坂をゆるゆる下っていった所に店はあります。坂の名前は勢揃坂。いざ鎌倉な時代を偲ぶ威勢の良い名前ですが今はとてもひっそりした界隈。まさに穴場な感じです。因みに勢揃い坂を下って左に折れて外苑通りに出ると左角にはデニーさんのバーハウルもあったりするのです。デニーさん目の手術で暫くお休みのようで、手術成功を祈っております。
すっかり板についてる研さん 
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蕎麦味噌と蕎麦せんべい。味噌に付ける野菜がグッドです。
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油揚げ田楽
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酒の肴になる揚げ蕎麦
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さすがに酒に携わってきた銀次さんだけあって酒の肴がにくいです。酒も厳選して出してる料理に合わせたくなるような物だけ揃えてます。流石です。まだまだ穴場です。流行らない内に是非!
勢揃坂 蕎 ぎん清 ブログはこちら http://sobaginsei.com/

とまたまた気がつけば長くなってしまった、、、。
新橋で7日にオープンして被災して復活したワインダイニング「アドレス新橋」も頑張ってるみたいだし、14日オープン以来顔出してない「BAR GAN」にも顔出さなきゃ。三田の蕎麦屋「案山子」の山田さんが武蔵小山にオープンさせた「料理と酒 泰もと」も気になってしょうがない。
相変わらず行かなきゃがいっぱいだ。
by kanmei44 | 2011-04-04 23:14
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