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日常的酒場日記

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徒然日記

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雪山のシーズンが終わってこないだ髪を夏毛(坊主)にした。 
自称アルパインクライミングを趣味とする自分にとって、いくら帽子被っても厳冬期の岩場や寝袋の中で坊主は結構つらく切ない。3年前、そんな事でなんとなく冬山防寒対策と称して髪を伸ばしっぱなしにしてみた。これが効果覿面。髪の毛って温かいって久し振りにしみじみ実感した(なんせ坊主歴長いんで、、、)。そして雪山シーズンが終わって頭部にジリジリ太陽の熱を感じるようになってきたこないだ、伸ばし放題になってた冬毛をばっさり刈り落とした。
一人風呂場で素っ裸になってバリカンで刈上げる姿はなんとも情けないけれど、今年で3度目の一人断髪式は、途中でモヒカンにしてみたり、落ち武者風に真ん中から刈ってみたりと意外と楽しかったりもする。刈りたての時の周囲の反応も面白く、ついつい梯子酒も進んでしまう(笑)。

半年振りぐらいにアヤノズバーの田中さんから連絡が合った。
昨年春で青山3丁目の店を惜しまれながら閉めてしまった田中さんはずっと癌と戦っている。戦ってる割に相変わらず朝まで酒は呑むし、煙草はやめないし、いつもガングロ金髪オヤジ。62歳なのにファンキーである。
そんな田中さんがどーせならカウンターの外じゃなくて中で死にたいなんて言って六本木に6坪の穴場のような物件を探してきた。最初の打合せは夜の12時霞町。相変わらず夜の人である。打合せと言っても現場をチラッと見たら後はひたすら梯子酒。どこ顔出しても人気者の田中さんと無駄口叩きながら最後に行き着いたのは、西麻布に落ち着いたジョージ。
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防衛庁脇の濃厚さはさすがに無いけれどその辺のチャライ店には負けてない。
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ジュークボックスもバリバリ現役。
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結局具体的な話なんて殆どしなかったけれど、連れてく店や、店主との会話、呑む酒でちゃんと今度の店に対する自分の気持ちは送ってくる。いかしたオヤジなのです。
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そんなイカしたオヤジの最後の酒場が作れるなんて本当に酒場の神様に感謝したい。でも、金は無いんだよねー。どんな風に出来上がるかはこうご期待。今月末にひっそりオープン予定。

誰でも時々無償に食べたくなるベタな味ってあると思う。自分の場合ここ最近カレーでは裏原宿のスナックONDENのカレー。オンデンって隠田って書いて昔のここら辺りの地名だったらしい。裏原なんて誰も言わなかった頃からあるコテコテのスナックにこれまたコテコテのオネーサマ3人がコテコテのカレーを作ってる。他のランチもあるけれどこのドロドロコテコテは中々他にないジャンキーさ。自分のお気には手作りメンチと唐揚げの入ったメンカラカレー。
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とにかくコテコテ。ランチビールとセットでどーぞ

自分がまだ相当若かりし頃、麻布警察裏に出来たピラミデビルってテナントビルの3階に「キケロ」ってバーを作った事がある。まだ少しだけバブルの残り香が残ってたような暢気な時代で、事務所上がった後自分もそこのホールしたりしていた。自分で設計した店で働くってのは凄くいい経験。その時その店でソムリエをしてくれていた吉田さんってとってもチャーミングで偏屈な職人(オタク)の塊のような人がいた。ある時すっーといなくなって街の噂ではドイツに行ったとか行かないとか聞いてそれっきりになっていた。その吉田さんが去年ひょっこり現れた。ドイツから帰ってきたみたい(って本当に行ってた)。髪の毛が少し白くなった以外は全く変らない永遠の万年青年。つぶらな瞳が相変わらずキラキラしてる。15年近く向こうで働きながら休みは国境を越えてフランスのワイナリーを巡り、週末はクラッシックに明け暮れる貧乏貴族な生活を送ってたらしい。
そんな吉田さん。最近恵比寿でワインバーを始めた。場所がビックリ。恵比寿の駅前繁盛ワインバー「whoopee」である。
「whoopee」閉店後の12時半開店朝の5時まで。
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12時半にはこの通り看板も「pinot」にすげ代わり椅子も登場。コベルコのパンかじりながら吉田チョイスの上質なワインを朝まで楽しめる。こないだ呑んだ久々のボルドー白美味しかったなー。
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オーナーは上原の「ゆうばーる」だからあの自家製コンビーフはじめ酒に合う燻製も摘めるし、まだまだあんまり知られてないみたいで静かだし。暫くはかなり穴場。

予約が取れないってんでとにかく有名な松涛「バカール」にもようやっと行ってきた。
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セッティングしてくれたのはやっぱり我らがグルメ番長だしやの脇坂さん。なんと「ラボ」の並びでビックリ。
お金掛けてないシンプルな内装の店内はカウンターメインで奥に6席のテーブルあるのみのシンプルな小箱。
予約の取れない5000円のプリフィクスやこれいかにと興味津々。でも、のっけからさすがにキャッチー。パンは全部食べたくなる選り取り見取りなプチパン6種を籠に盛り付けてプレゼンテーション。選んだらオーブン入れて暖めてから出してくる。
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そしてバターとリエットがセット。
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名物のこれでもかって量が出てくるバーニャカウダー
生だけじゃない揚げたり焼いたり茹でたりがてんこ盛り
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ソースはアンチョビオリーヴじゃなくて濃厚なビスクソースが一人一つ。
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これとリエットとパンとワインで十分幸せ。最初のパンと前菜でしっかり掴んでくる。
シーズンな稚鮎のフリットはそば粉でカリッと味も盛付けも上手。
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ヌキテパ田辺さんアタゴール時代のヒシコイワシそば粉のフリット思い出す。
メインはシャラン産鴨のロースト。
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豪快っす。野菜の使い方も上手。
〆は名物ストゥーヴ製釜飯。今回は桜海老。天ぷらやの天ばら丼みたい。
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アップにしすぎた、、、、。
それと定番らしいフォアグラと鰯。
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鰯とフォアグラと米の相性にビックリ。
5年ぐらい前、大渕さんがコース最後にいくら丼とか出してきてビックリしてたけれど業界は進化してますねー。
そしてデセールはクサイばかりに女子心鷲掴み系のオンパレード。
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最後のドルチェも作りたて塩キャラメル。
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気付けばカウンターは全員女子。
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いやいや女子力恐るべし。
因みに脇坂さんが次回の予約って訪ねたら「今ここでお受けできるのは9月の中旬以降」ですって、、、、。
6人で5本ワインあけてオプションプライスのメニュー頼んで、食後酒ちと頂いて一人12,000円なり。
みんな美味しかったし、値段もまあまあこんなものと納得できるのに何故か、何かが腑に落ちない。そんな食後感。不思議だ。
シェ松尾、ロオジエと駆け抜けてきた30代前半の二人(シェフとギャルソンの名コンビ)。元々イタリアンよりフレンチ好きな自分としては、フレンチ若手有望株2人のまだまだ続くであろう今後の進化を楽しみにしたい。

仕事絡みでちょっと参考に覗いて見たいって気になってた「しゃけ小島」も中々面白かった。
CMディレクターが副業で始めたとか、東京カレンダーの表紙になったとか、仕掛け臭プンプンな感じがしたけれど行って見たら以外に落ち着ける良い店。場所は代田橋の沖縄街(そんなのあるのも初めて知った)、右も左も沖縄系酒場な雑居ビルの奥。
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何故ここなの?って感じだけどロケーションは嫌いじゃない。
ちゃんと周囲に溶け込んで違和感のない作りになってる。
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チャーチチェアや昭和テイストな中古ソファーとかともするとありがちなカフェ的キーワードも使ってるんだけど、くさくならずにちゃんと酒場食堂って空気に上手に落とし込んでる。
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シャケで酒と飯を楽しんでもらうって明快なテーマも頷ける。
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軽く摘んで一杯やって定食食べて帰るって街の定食屋的機能を果たしてるところも感心した。
ある意味のコンセプト業態なんだろうけど、そんな臭さを感じさせない力の抜け加減やバランス感覚が上手な店でした。
メニューに赤ウィンナーがあるところも個人的に合格(笑)
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因みにこれは鶯谷信濃路の赤ウィンナー
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そんでこれは日本堤丸千葉の赤ウィンナー。
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やっぱり王道は素揚げじゃなきゃね。すんません意外と好きなんです(笑)。

相変わらずキリが無いので今日はこの辺で、、、、、、

渋谷に作ったNOSorgの初の杮落としイベントが決まりました
6月29日火曜日20時ライブスタート。詳しくはこちらのブログで!
http://ameblo.jp/nos-ebisu/entry-10553623433.html
# by kanmei44 | 2010-06-14 19:17

NOSorg

たまには業務活動報告
渋谷にこないだ作らせてもらったNOSorg
竣工写真が上がってきたんで掲載します
エントランス
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踊り場にはサントリーが開発した壁面緑化商品ミドリエ
オーガニックジャンクってキーワードに引っ掛けてとりあえずエコウォールしてみました
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エントランスドアはNOSに関りの深いアーティストに協力してもらってコラージュアートなドアに。ドアのデザインは菅野猛氏 ちなみに取手上のスカルアートは遠藤聡明氏、取手下はグラビティーフリー、聡明師匠の上はグラフィックしてもらった近藤氏。それにドラゴンなどなど錚々たるメンバーで埋め尽くされた扉なのです。
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入ってすぐのカウンターゾーンは恵比寿と同じくワンコインで気軽に使えるキャッシュオンデリバリーゾーン。 腰にはアプローチのヘンプウォールに絡めて麻つながりの使い古し南京袋使ってみた。ここでも強引にリサイクル&エココンセプト(笑)。この写真じゃわからないけどカウンターもカップワイヤーで荒らして酒場モードに仕上げてます。
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メインダイニングは恵比寿と違ってワンゾーン。天井も恵比寿より高いからギャラリーウォールのボリュームアップしてる。アーティストさんどうぞ存分に利用してください。
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音響システムはセレサの桜井さんに組んでもらった知る人ぞ知る田口製作所http://www.taguchi-craft.com/音抜群に良い 音圧も恵比寿越えて凄いポテンシャル秘めてる。天井のでかい照明はエントランスドアと同じ菅ちゃん作ってくれました。早い時間は白色で光ってて、深夜滞になると赤くなるんです。ミラーボールも恵比寿よりでかいです。最近ようやっと調整完了。ゆるりと回ってます。スタッキングチェアもオリジナルで座り心地良し。
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そして写真家菊池昇氏(http://www.shokikuchi.net/)の代表的作品ジョー・ストラマーに囲まれちゃうストラマーラウンジは恵比寿と同じくシャギーカーペット敷き詰めた合コン部屋。ちなみにこの写真はクラッシュが唯一来日公演した1982年に撮りおろした作品。俺らにとっては伝説の写真集http://diskunion.net/punk/ct/detail/PNK0701-176
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凄く細長で昇さんに凄く悩んでもらってトリミングしたんだけど、オリジナルはこんなです。
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ストラマー・ラウンジの奥には70年代辺りヨーロッパの地方都市にあったかもしれないスナックなイメージのワルシャワラウンジ。壁には近藤氏にグラフティーしてもらった。アーコールのアームチェアがお気に入り。
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そして、入り口脇には恵比寿のエビスルームに対抗してオルガンルーム。恵比寿と同じく自分の個人的趣味全開な個室。
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トイレは何気に菊池昇さんギャラリーとなってる。男、ゲイ、女の5個のトイレ全部違う写真。作った自分が言うのもなんだけど今回一番好きなのがトイレ。細長い壁、天井の寸法比に苦労しながら昇さんが一部屋一部屋、トリミング&コラージングしてくれたトイレ内自体がそれぞれ素晴らしい写真作品。
一番手前の男トイレがダブの神様リー・ペリー。
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以前のブログに載せたのが2番目の男トイレでワイルドスタイルって映画の上映イベントで来日してたラッパー2人(すんませんバンド名わかりません。誰か教えてください)。
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ゲイのトイレはソフトセルのマーク・アーモンド。隣の女トイレはNYドールズのジョニー・サンダース。一番奥がバウハウスのピーター・マーフィー。
トイレ入ると赤ランプがつく入り口の表示灯は菅ちゃん作ってくれました。

org最初のイベントは6月の後半に決まったらしい
詳細はまた報告します。 NOSでもおなじみPスケやトモヒコ、スピナビルにブラックボトムブラスバンドなどなどかなり盛りだくさんなライブになりそう。好ご期待!HPも現在作成中。

NOSorg
渋谷区宇田川町4-3興和渋谷宇田川町ビルB1F
電話 03-5459-1717
無休
# by kanmei44 | 2010-05-21 11:52

白昼京酔記

大阪で長くバーテンダーやってる知人から
独立するんで物件見に来て欲しいって依頼があり久々の西出張
いつもなら仕事にかこつけてどっぷりミナミな夜をすごすのが定番なれど
今回は青山まるの森さんとオージーの呑み友達グウェンご一行が京都に遊びに行ってるというので前乗りで久々に京都に行ってきた
十分に動機が不純な酒飲みは物件仕事を翌日に控えて前日昼には京都入りで呑む気満々。外人チームとの会食合流は夜だから時間タップリ
京都駅に着いたらまずは橋をとぼとぼ渡り有名ラーメン店を脇目に
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橋脇の団地地帯に下りていく
目指すはまんぼ焼き「山本」
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随分と久しぶりに暖簾を潜る
駅周辺はディープ京都な激シブい飲み屋や食い物屋の宝庫
中でもここの濃さはどんなに有名店なろうと相変わらず。
暫く来ないうちにごま塩パンチなオヤジは坊主に、
可愛かったオカミはちとタップリ目に変ってた。
平日遅めの昼時は有名店なれど8割がた常連。客層特濃級。
ペースの速い京都弁が飛び交う中、
早速ホルモン炒めてもらってビールをグビリ。
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昔は細っこいからホソって地元言葉使ってたけれど今はちゃんとホルモン。
キャベツにホルモン入れてソースに七味振りかけてあっと言う間に出てくるホルモンは殆どキャベツとピリカラソースなジャンクな味。
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なんと100円なりで素敵。
まんぼ焼きは当然全部入りでうどんにしてもらう。
関西では珍しい広島風をアレンジしたようなまんぼ焼き。
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薄く延ばした生地に油カス、スジ肉、キャベツ、タクアン、紅生姜なんか振りかけてうどん重ねて玉子乗っけて青ネギどばって感じ。玉子は生落しが有名なれど自分は半熟好み。ドロソースもタップリ掛けて
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正にジャンクスナックの王様ここにありって感じ。
途中から切り替えた宝ハイボールに実に良く合う。
ハイボールがいつになく美味いんでもう一回ホルモン焼いてもらう。
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至福の昼酒。

観光にあまり興味無い自分は前から気になってた老舗ジャズ喫茶目指して一路京大裏辺りにある「YAMATOYA」へ。
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コーナー型のどデカいスピーカーヴァイダボックスから
静かにジャズが流れてる。
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コーヒーが美味い。客は常連がカウンターに一人。
スピーカー独り占めの贅沢。
現代オーディオからはおよそ出てこないゆるりと太い音にしばし溺れてみる。うつらうつらと贅沢なまどろみを貪った後は鴨川をゆるゆる下って
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久々の京都をそぞろ歩いて次なる酒場の聖地に。
それは藤井大丸裏の「松川酒店」。
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以前から噂に聞いてた京の角打ち。本日初参戦也。
京都らしい間口狭くて奥に長い酒屋は明るいうちから常連客で大賑わい。
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なんとなく吸い込まれるように奥に向うも相変わらず勝手分らず奥に鎮座ます先輩にどうすりゃいいのと聞けば「好きにすれば良いさ」と禅問答のようなお答え。一升瓶並ぶテーブルで勝手にコップに酒ついでると
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先程の先輩「もっと目一杯注がなきゃあかんで」と優しいアドバイス。
なんとなく、ずうずうしく先輩のテーブルの対岸を間借りすると先輩食べてるホタルイカの刺身が美味そう。段々ずうずうしくなってきて先輩に聞くと冷蔵庫指差す。見ればちゃんと刺身なんかも並んでる。
その後お燗に切り替えようとしてたら今度は隣の先輩が隣のカウンター席に連れてってくれる。
カウンターの酒燗器と下にあるチロリでこれもセルフサービス。
段々楽しくなってくる。カウンター奥にあるおでんも全て勝手に取るらしい。
そしてなんと会計は全て自己申告の後払い。でも、いまだ店の人に遭遇してない。
すべて客が客仕切ってる。ニューカヤバを超える楽しさ。
そして酒飲みの信頼関係で成立してるこの素敵さ。いやいやたまらない。
奥に行けば行くほど常連グレードが上るらしい。
一番奥の畳框に腰掛けて呑むには一体どのくらい時間が掛かるのだろう。
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ちょっとだけ京都人が羨ましくなる。
すっかりずうずうしく仲良くなってしまった先輩はなんと78歳。40年通ってるとの事。先輩はここだけじゃなくて大体3件は梯子するという。いや、恐れ入りました。
そして気軽に2件目に誘ってくれる。サンボア顔出すのも忘れて、即決お供しましょうどこまでも、、、。
コップ酒1杯に燗酒2杯、ホタルイカの刺身にサラミ1本で760円也。値段も素敵過ぎでした。
先輩外出るなり、サングラスにソフト帽。後姿も素敵過ぎ。
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2人のヤンチャな先輩に連れられて錦市場を歩くと方々から声が掛かる。
途中なぜかゆで卵をお土産に握らされる。
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どこの何が美味いねんと丁寧に教えてくれる。
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楽しくてたまらない。
そして寺町出る少し手前の路地を入ると暖簾も看板も無い引き戸をガラリ。
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なんとも渋い立ち飲みカウンターが現れる。100%ジモティな先輩達がゆるりと呑んでる。
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立ち飲みにも一見他所者じゃわからない領域があるとはさすが京都。
ここでは先輩が有無を言わさず御燗酒。
ポロッと話した山の話に反応した隣の先輩はいきなりジャンパー脱いで「これ見いや」とクライマー魂語りだし
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こっちからもまあ呑めやが始まる。酌合戦を繰り返してるとあっと言う間に外人チームと合流時間。至福の時は本当にあっと言う間に過ぎていく。
お金を取ろうとしない心意気の塊のような先輩達に頭下げ通して店の中に下る暖簾潜って店を出た。
まだ明るい新京極の喧騒がほろ酔いの頭を現実に引き戻す。
小田さん、藤田さん、本当にご馳走様でした。また、必ずお邪魔しますね。

こんな体験しちゃった後回った外人好みで小奇麗な和食とジモティ不在の店にどうしても不甲斐無さを感じてしまったのは言うまでも無い。
予約を取ってくれていた枝魯枝魯は相変わらずの大繁盛。
和食でお決まりが3980円というのは額面上安いかも知れないけれど、
ここの料理とサービスに払う代価としては全くCPを感じられなかった。
盛業に胡坐をかいて客への視線の高さを忘れてしまった店と言ったら言い過ぎだろうか。
充実した時間(嗜好は味だけじゃないからね)を提供する代わりに頂く代価というお金の価値や意味をちゃんと考えてるのだろうかと首を傾げる店が少なくない。客である自分達自身の責任でもあると思うけれど、気持ちの伝わってこない店に気持ちを伝えるほどのお人好しに自分はなれない。その後まわった2,3件も大なり小なりそんな感じ。昼の一人酒とのギャップに思わず笑ってしまった。

でも、その日グウェンが取ってくれてた町家を改装した宿泊施設は素敵だった。
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アレックス・カーって在日アメリカ人が経営する町家を利用した一棟丸貸しの宿泊施設。
http://kyoto-machiya.com/machiyastay.html
市内になんと10個もの町家を所有してる。
多分天井抜いて改装した2階の広いリビングでコンビ二で買ってきた
酒とアテのダラダラがこの夜一番の素敵。
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いろんなこと考えさせられた中身の濃い一日が過ぎ、
久々のふかふかフトンで寝た翌日は老舗の前田コーヒー店で皆と朝飯。
やけに美味そうなホットドック写真の魅力に勝てず朝からジャンクな味にかぶり付く。
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何故か古い喫茶店のホットドックは美味い確立が高い。いや中々でした。
室町和久傳に昼飯行く皆とは別れて、岡崎で気になってた山元麺蔵のホルモンつけうどん食べて、
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ちと打合せまで時間あったから何必館の屋上庭園で暫しぼっとする。
雨ならここは本当に気持ちがいい。
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そして美しい。
そして京阪乗ってバーが待ってる大阪へいざ。
# by kanmei44 | 2010-05-13 18:42

鎌のマイク

ここ暫くいざ鎌倉とは自分にとって「でんがく屋」に行く事だった
賑やかな小町通を折れた信号手前、今や駐車場となってしまった通称はと屋敷の前に並ぶ古い2階建て飲食ビルの1階に佇む「でんがく屋」の暖簾を最初に潜ったのはもう14,5年前だろうか。
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7,8名で一杯になってしまう囲炉裏の3方を客が囲み台所を背にした一方に女将が立ち、味噌(山椒、柚、普通)、醤油、塩のいずれかの味を付けて炭で炙ってもらう。ただそれだけのシンプルな料理なれど、女将の手に掛かるとどんな手の込んだ料理より心に沁みる美味い料理になってしまう。女将と、女将を慕う常連、そして歴史を重ねた店の空気が全て調味料となって味と居心地を良くしてくれる。本当に大好きな店。それでも、遠出が苦手な自分は1年に本当に数回、まるで親戚のオババの家に顔出すような感じで通っていた。その女将が昨年入院したって噂を聞いて気になってた。今まで殆ど黒子のように台所で裏仕事をしていた娘さんが最近は囲炉裏前に立ってるとの事。どなたか最新事情をご存知の方おりましたら教えて下さい。

そして、久し振りに気持ち良く晴れた日曜日。
突然思い立って鎌倉に行ってみた。
「でんがく屋」も気になってたけれどもう一つずっと気になっていた店に行ってみたかったから。それは「Snack Mike's」。
銀座の名バー「モンドバー」長谷川さんが絶賛してた店。
長谷川さんは人生の中でリスペクトするバーを3件挙げられていた。1件はご自身修行されていた銀座「偏喜館」。荷風と養子縁組した永井永光氏がされていたバー。もう1件は新橋の名バー「Tony's Ber」。この2件、残念ながらここ1,2年で共にその長い歴史に幕を閉じてしまった。そして残る3件目が鎌倉の「Mike's」。元進駐軍バー出身組みで、いまもご健在でカウンターに立たれてるという。店もかれこれ40年近く。「でんがく屋」の事もご存知だった長谷川さんが「でんがく屋も良いけれど一度マイクさんの料理を食べに行きなさい。特にローストビーフは絶品だから」と言われてたのがずっと気になって相当久し振りに「でんがく屋」に予約を入れない(いまや「ゆうじ」と並んで予約必至な店となってしまった)いざ鎌倉となった。気持ちの良い日だったんでバーの口開けには少し早い2時過ぎに鎌倉到着。とりあえず場所確認と聞き覚えの路地を探す。参道と小町通りに挟まれた一角に路地好きにはたまらない風情を残す一画がある。その中のかつら小路入口の看板に「マイクス」の文字を発見。
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喜び勇んで路地を入る。店は路地のどん突き。
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扉に張り紙、嫌な予感。
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「9日より暫く休ませていただきます」の文字。一昨日から休みって事になる。1年も前に長谷川さんに聞いてたのに何故早く来なかったんだろうと暫し絶句。「コレヒオ」の大泉さんや「キスリング」吉田さんとたしか同世代と聞いていたので期間を限定しない休みの貼紙に再開を危惧する更なる嫌な予感。あー残念無念。されど後悔先に立たず、、、(涙)。
肉とカクテルで一杯になっていた頭を切り替えてせっかく来たしと「でんがく屋」に電話するも既に満席(また涙)。電話には娘さんが出た。女将の事聞けば良いのに動転して頭が回らない。観光にあまり興味ない自分は取り合えず県立美術館の2階でビール吞みながら作戦練ることに。ここはコルビジェの弟子板倉準三設計で大好きな空間。
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ビールを一口吞んで気を取り直すと頭金髪ピアス兄ーちゃんの美味い焼鳥屋があるって話を思い出す。調べたら4時開店。素敵じゃないか。並ぶほど人気と聞いてたしそろそろ3時半。不幸中の幸いとはこの事だとばかり開店30分前に店に向う。なんと「Mike's」の並び。結局この一画なのかと妙に納得するも店には既に10人以上の行列。
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数えたら14人目。店は確か16席のコの字カウンターのみ。前の列に合流組みが混じったらアウトだと冷や冷やしながら待つこと30分。気付くと後ろには倍以上の行列。恐るべし観光地。
4時ピタリに暖簾が掛かりどどっと客が店に流れ込む(思わず赤羽「米山」の口開けを思い出す)。
そして、なんとか1回転目の席にありついた(ホッ)。
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常連らしき御仁に聞くとここは入った客の順に焼いてくんで最後に入ると1時間ぐらい焼きもん出てこないよと凄い事言われる。でもコノ字はやけに居心地良いし、酒はすぐ出てくるし、お新香アテに気長に待つことに。
お通しの小梅もなんだか良い感じ。
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座ったのは焼き場のすぐ脇。聞いてた兄ーちゃんは本当に金髪、ピアスで職人らしからぬキャラ。奥にオヤジさん。でもね、この兄ーちゃん一心不乱に煙に頭突っ込んで泣きそうな顔して焼くんだよね。
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この一生懸命な光景アテに酒吞んでたらあっと言う間に4,50分経っちゃった。正直ボチボチ出始めた焼鳥は都内からわざわざ脚運ぶほどでも無いけれど十分美味しいレベル。豚バラが人気らしく最初から5本とか頼んでた常連もいた。ちと焼きすぎだったけどタレが美味かった。それに風情も悪くない。一通り食べて吞んでも2千円ちょい。値段も素敵。これからの季節平日の早い時間にまた来たいって思わせる店でした。
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次は「長兵衛」無き後評判が良いという居酒屋「企久太」に行って見る。ここも大盛況。さすが観光地の日曜日。ただ、ここは特に取り沙汰するものもなく軽く摘んで切り上げる。普通に地の魚が美味しい地酒も揃えた小奇麗な居酒屋でした。
良い心持になったら誘われるように「Mike's」のあるかつら小路に舞い戻る。この路地自体が良い感じ。
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そして、やっぱり閉まってる(当たり前なんだけどね)「Mike's」はす向かいに気になる「Kenny's Bar」の看板。
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小窓を覗くと観光地とは無関係な感じの誰もいないカウンターと、仕込中の渋いマスターが一人。
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思わず扉を開ける。この手の常連比率高い店特有の「どなたさん?」的視線で一瞥されるもずうずうしく席に座る。良い感じである。ペルノーロックを頼んで、暫し一服。BGMは若い頃のジョアン・ジルベルト。悪くない。
暫くすると自家製ってレーズンバターとサーモンバターが突き出しで出てくる。これが意外といけるので、酒はデュワーズのロックに切り替える。ポツポツと喋りだす間合も良い感じのマスターは鎌倉っ子。同級生がやってた酒場の常連が時々手伝いになって、しまいに独立して自分の店構えることになってしまったって経緯も緩くて良い感じ。そして酒のイロハはなんとマイクさんに教わったとの事。この店出す時も随分世話になったらしい。酒場の世間は狭いのだ。すかさず聞いたマイクさんの休みの真相は、白内障手術での入院で一ヶ月ほどで戻ってこられるらしい。それ以外はいたって元気すぎるぐらい元気との事。
いやいや、ホッとしました。ローストビーフはちとお預けなっちゃったけれど一月経ったらまた来よう。
「Mike's」→「Kenny's」って梯子の流れも出来たし、まだ気になる酒場もこの界隈にはあるし、今から平日の鎌倉梯子酒が楽しみだ。
# by kanmei44 | 2010-04-21 19:30

春のダラダラ

春のダラダラ続く酒宴の合間を縫って今年最後の冬山に行って来た
(正確には5月まで山は雪山なんだけど気分的にそれは春山なのです)
街では桜咲き乱れててても山の上にはまだ冬が一杯
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山頂のお社にもエビの尻尾がこんなに着いちゃって
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これ風が吹く方向に向って延びてくんだけど、
こんなに育っちゃってなんか藤壺のよう。

我らがリーダーが作るテント酒の友、今回は久々の大ヒット。
ホテイの焼鳥(塩味)フライパンで軽く炒めてリーフサラダに乗せて粗挽きブラックペッパー掛けるだけ。
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いや本当美味い。多分家でやっても美味いと思う。

4月初めだというのに大雪の山を降りてくると麓にも雪が、、
もうすぐ始まる御柱の柱入れで大忙しな印半纏の兄さん方も寒そう。
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それにしても印半纏はカッコいいねー。なんだか血が騒ぐ。

山から降りて来たら兵六の重鎮中西さんの桜酒
千鳥ヶ淵の喧騒を睥睨しながら静かな穴場を巡り、
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超穴場スポット中西桜のある場所へ。
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本当にここは静かに立派な桜に抱かれてお酒が呑めるのです
(場所は秘密)。みんなご満悦。
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でも最後はいつもの兵六へ。
不思議と花見の後はいつも混んでる兵六にこの団体がスルっと入れちゃう。各自分散してまたひとハシャギ。
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それでも呑み足らない宴チームは近所の浅野屋で更にもうひとハシャギ。
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初めて入った浅野屋、中で人がすれ違えない究極に細いコの字カウンターが良い味出してます。
最後は皆さん良い感じでご機嫌さん。

週末は学大の酒場「246」オーナーエミさんがやってるギャラリー兼ブティック「エキュリキュリ」(毎回舌噛みそうなる)にて昼酒花見。
川沿いは千鳥ヶ淵状態な人人人。毎年凄くなる。
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でも路地はひっそりのんびり。だらだら呑み。写真家稲田さんも良い感じ。
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日が暮れたらアニキ研さん主宰「泡と夜桜の宴」に移動。
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オタキさんのダイネバーも夜桜が満開。
ジャンクフードまみれな日々を送る自分もここでは暫し身体に良さげな研さん料理ですっきりさわやか。
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本当に兄貴は料理美味いんです。自慢の兄貴(笑)。
シャンパンに負けないリーズナブルな厳選泡が6種。
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気持ちよくポンポン開いてくひたすら泡な華やかな酒宴でした。
更にバージョンアップな企画を既に兄貴は考案中だとか。
うー行きたい。

最近すっかり魚食いが続いてる渋谷ゆうじの樋口さんと世田谷の某もつ焼き屋で呑んでた時(って樋口さんは下戸なんで食べてばかり)しきりに絶賛してて気になってた正統派江戸前寿司「鶴八」もお邪魔してみた。
初めてだしちゃんと予約してね。
店は神保町の裏路地にひっそり佇んでました。
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オヤジさんの目の前でとても写真撮る雰囲気じゃなかったんで中の写真ありません。
いやー素敵でした。
店はこじんまりと良い感じに侘びていて、凛とした空気がある。
それでいて緊張感感じさせない気さくな大将と明るい女将。
二人が作る空気が良いんです。
ネタケースなし、札の下がったネタだけ。酒は菊正。煮きりも塗らない。
アテも凝ったモノはなく札のネタを握らず出すのみ。とにかくシンプル。
でも、ネタ一つ一つの仕事が本当に奇麗。
穴子や玉子は好み分かれるところだけれど、
とにかく仕事したネタが本当に美味しい。
ちょっと摘んで一通り食べて、ビールにお銚子。1万円でお釣りが来る。
いやいや大納得。
魚の脂がしみこんで、まるで漆塗ったように光る檜の付け台を
「これが先代から受継いだ店一番の財産」と言いながらひたすら磨き続ける大将に寿司職人の原点を見る気持ちがしました。


安曇野翁で修行された山田氏が営む話題の蕎麦屋、
三田の「案山子」にも入って来ました。
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セッティングは我らが隊長だし屋の脇坂さん。
まるの森さんと野郎3人での宴。
平日にも関わらず店は満席。賑わってました。
普段昼酒呑む不純な動機でしか蕎麦屋に行かない自分は必然江戸前古典蕎麦屋の暖簾潜る事が多く(並木、まつや、砂場のローテーション)、久々の若手蕎麦。
鰹の香りが非常に香ばしく印象的な蕎麦汁。
少し緑がかったように見える蕎麦は全くボソッともしないで
シャープな喉越し。
蕎麦汁との相性がとにかく良い。
写真は葱つけ蕎麦の汁。
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久し振りに印象に残る蕎麦を食べたような気がします。

日本酒も主の主張が見える揃え方で好感が持てます。
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今しか呑めない愛媛の「石鎚しずく姫」、宮城の「山和」美味也。

アテも専門の板さんがちゃんと入っていて充実。

蕎麦屋らしく8時ラストオーダーというのがたまに傷だけれど、
呑んで食べてこのレベルで一人4千円ぐらいで上っちゃうんだから人気出るのも頷ける。
今度は日曜の昼に是非来なくちゃ(昼は日曜しか酒出さないので)。

そして最後は森さん行き着け、案山子近くのご近所バーで
仕事上がりの山田さんも交えて野郎4人更に酔いちくれるのでありました。
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水道橋のなんでこのロケーションって感じなビル林立する裏通りにある前から気になってた「アンチヘブリンガン食堂」。
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こないだ初めてお邪魔して以来最近すっかりお気に入り。

誰もが気になる変な名前は小津監督の「秋日和」で原節子が飲んでるヘブリン丸って丸薬の名前からとか。
常に世間に対してアンチな心意気忘れない、小津フリークなパパさんママさんが生んだ名前。
身体に優しい正しい食材使って酒に合うアテ作ってくれます。
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ペルノーもあるし、エールもあるし、ワインはビーカーで量り売り。
使い勝手2重丸。
でもとにかくこの内装とパパさん、ママさんのキャラが居心地宜し。
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兵六前に通ってしまいそうな勢いで気に入ってます。
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おまけにパパさんは兵六三代目と同じくFC東京熱烈サポーター。

日を追うごとに店として完成度上ってく銀座「すみのえ」の煮付け&汁掛けご飯もすっかり病みつき。
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時々これだけムショウに食べたくなる。この日はプリプリなメバルでした。いやいや美味かった。

そんなこんなしてるうちに桜も散って新緑の季節がやってくる。
月末からはいよいよ春山シーズン。ボチボチ身体締めなおさないと、、、
# by kanmei44 | 2010-04-16 22:30